江戸時代に山ナスと呼ばれるナスがあり、中でも雑司ヶ谷村(豊島区雑司が谷)の味が良く雑司ヶ谷ナスと称された。肉質がしまり、煮物用に適している。加熱すると独特のとろみが出て、甘みがある。
練馬区で栽培される渡辺早生ごぼうは1930年代に、従来の滝野川ごぼうより早太りの品種として登録されたもの。首ぎわがややくびれており、全体的に肉付きが良いのが特徴。
アントシアニンを含んでおり赤紫色が特徴的である。加熱すると深緑色になってしまうので彩りを添えたい場合は生食で使用する。その場合は表面の産毛を取り、薄くスライスして使用すると良い。
江戸時代から谷中本村という場所で作られていた谷中生姜。根茎は柔らかく、風味が良い。辛味もそれほど強くないので、生のままかじることも出来る。芽の付け根の赤みが強いものは良品として扱われる。
1988年に北海道の試験場で生まれた品種。疫病や害虫に弱く生産が難しい。ナッツような風味をしていて黄色っぽい。糖度は6~8度高く、栗やサツマイモのような濃厚な味わいと甘みがある。
1995年に生まれた品種で、インカのめざめの風味を引継ぎつつもよりなめらかな食感が特徴。収穫量にも優れている。サラダのつけあわせなどにも適している。
1987年に品種登録されたきたあかりは北海道発祥だが、東村山でも栽培されている。男爵と似ているが色は黄色くホクホクの食感が味わえる。甘く香りも良いので、ジャガバターが美味しい。
ビーツは、大根やかぶの仲間かと思われがちだが、実はほうれん草と同じアカザ科の植物。若干土っぽい感じの甘みが特徴。ボルシチに欠かせない食材で、スライスして生のサラダとしても美味しく食べられる。
日野市が誇る特産物の一つ。果実は先がとがっており、しっかりとした皮の食感が特徴。とても甘くジューシーな味わいにファンも多く、人気が高い。
1985年に発表されたトマト。傷みにくいので、完熟のまま出荷できる品種である。果実がしっかりしており、糖度がとても高くフルーツトマトの代表である。
あきる野のとうもろこしは甘みが強く、ひとつひとつの粒が大きいのが特徴。種類も豊富で、採れたての食べ比べもおすすめ。市内五日市街道沿いにはとうもろこし畑が広がっている。
葛飾区はかつて農村地帯として盛んで、歴史の古い農家がある。特産の枝豆は鮮度が命で、収穫後からどんどん鮮度が落ちていく。収穫した日のうちに直売所で買えるので、とても甘みが強い。
梅雨から夏が産卵期であるイサキは、この時期に脂が乗り旬を迎える。東京湾では6月から釣りが解禁となる。刺身が大変美味しい魚だが、身がしっかりしているため塩焼きやソテーにも向く。
年間を通して釣れるキスだが産卵期の初夏から夏にかけてが旬である。江戸前天ぷらのネタとして有名だ。江戸前寿司では昆布〆にして握ることが多い。大型のものは刺身にしても美味しい。
夏の白身魚の代表格とされるスズキは東京湾が漁獲量トップである。皮のぬめりに臭みがあり、捌く際にはぬめりを身に付けないようにする。刺身や塩焼き、フライにすると美味である。
江戸時代から食される、東京湾で獲れるアナゴ。身が肥えており、ずんぐりと頭が小さいのが特徴。特に腹が黄金色に輝くアナゴは、脂が乗っていて美味しい。
平将門が植えた梅の木の実がいつまでも青々として落ちないことから青梅市という地名が付いた。無農薬で育てられた梅は、約一カ月間かけて出荷され、梅干し、梅酒、梅みそなどに加工される。
1963年、小平市のとある農家に、アメリカからブルーベリーの木が植えられた。ジャムや洋菓子のイメージが強いが、どら焼き大福などの和菓子、ワインに加工されることも。