大露伴
―努力と才能の
 先にあるもの

  • 作者

    幸田露伴

  • 地域

    中央区・文京区・大田区・墨田区・北区

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上野四丁目周辺

東京都台東区上野4
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01 上野四丁目周辺

このスポットについて

幸田露伴は下級武士の父のもと、四男として現在の上野で生まれます。貧しい家庭環境から中学を中退せざるを得なくなったり、幼少の頃は体調をよく崩していたり、苦労が絶えなかったようです。不遇に見舞われた幼少期ですが学ぶことへの意欲は高く、東京図書館に入り浸って本を読み、独学で勉学に励んでいたそうです。

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01 上野四丁目周辺

水の東京のいと大なるを思へば、水より出でゝ水に入るともいひつべし。

『水の東京』より

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露伴居住跡

東京都台東区谷中7ー18ー25
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02 露伴居住跡

このスポットについて

北海道から東京に戻り、作家の道を選んだ露伴が最初に住んだ家です。この家からは、五重塔の建設の様子を眺める事ができ、後に執筆される『五重塔』のモチーフとなったと言われています。

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02 露伴居住跡

江都(かうと)の住人十兵衛これを作り、川越の源太之をなす

『五重塔』より

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03
天王寺五重塔跡地

東京都台東区谷中7ー9ー6
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03 天王寺五重塔跡地

このスポットについて

天王寺五重塔の跡地です。露伴の作品『五重塔』のモチーフとなった場所で、戦争の影響も受けず、谷中のシンボルとされていたものの、一九五七年(昭和三十二年)にとある心中事件で焼失してしまいました。

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03 天王寺五重塔跡地

一期の大事死生の岐路(ちまた)と八万四千の身の毛竪(よだ)たせ牙咬定(かみし)めて眼をみはり、いざ其時はと手にして来し六分鑿(のみ)の柄忘るゝばかり引握むでぞ、天命を静かに待つとも知るや知らずや、風雨いとはず塔の周囲(めぐり)を幾度となく徘徊する、怪しの男一人ありけり。

『五重塔』より

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04
墨田区露伴児童遊園

東京都墨田区東向島1ー7ー11
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04 墨田区露伴児童遊園

このスポットについて

露伴は生前何度も引っ越しを繰り返し、自身の転居の多さを〝カタツムリ〟に例え、住居を「蝸牛庵」と称していました。この公園は引っ越した場所の一つで、現在遊具にはカタツムリが用いられています。

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04 墨田区露伴児童遊園

水の東京におけるの隅田川は、網におけるの綱なり、衣におけるの領(えり)なり。

『水の東京』より

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05
言門団子

東京都墨田区向島5ー5ー22
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[営業時間]9:00~18:00
[定休日]火曜日
※その他定休日は月ごとに公開しております。
詳細は公式サイトをご確認ください。

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05 言門団子

このスポットについて

露伴が通ったといわれる団子屋さんです。ここでひと休憩しましょう。

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05 言門団子

人によると、隅田川も夜は淋しいだろうと云うが決してそうでない。陸の八百八街は夜中過ぎればそれこそ大層淋しいが、大川は通船の道路にもなって居る。漁士も出て居る、また闇の夜でも水の上は明るくて陽気なものであるから川は思ったよりも賑やかなものだ。

『夜の隅田川』より

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06
小石川蝸牛庵跡付近
椋の木

東京都文京区小石川3ー17ー16
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06 小石川蝸牛庵跡付近 椋の木

このスポットについて

露伴が最後に住んでいた住居跡です。家自体は残ってないですが、当時から立っている椋の木を見ることができます。露伴は、この木を二階の自室の窓から眺めていたと言われています。

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06 小石川蝸牛庵跡付近 椋の木

保胤往生の後、大江匡房(おおえのまさふさ)は又保胤の往生伝の先蹤(せんしょう)を追うて、続本朝往生伝を撰(せん)している。そして其続伝の中には保胤も採録されているから、法縁微妙(みみょう)、玉環の相連なるが如しである。

『連環記』より

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07
池上本門寺
幸田露伴の墓

東京都大田区池上1ー1ー1
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07 池上本門寺 幸田露伴の墓

このスポットについて

露伴のお墓がある池上本門寺。こちらはお墓のすぐ後ろに、〝五重塔〟を見ることができます。作品『五重塔』のモチーフになったものではないですが、ぜひお時間ある方は雰囲気を味わってみてください。

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07 池上本門寺 幸田露伴の墓

人の常道、敗れたる者は天の命を称して歎じ、成れる者は己の力を説きて誇る

『運命』より

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08
銀座 明治屋

東京都中央区銀座2ー6ー7
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[営業時間]平日・土曜日:10:00~21:00、
日曜日・祝日:10:00~20:00
[定休日]年中無休
※詳細は公式サイトをご確認ください。

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08 銀座 明治屋

このスポットについて

「酒仙」という異名があったほど、お酒が大好きだった露伴。旅の終わりに、露伴が通ったと言われるお店でお酒を買ってみてはいかがでしょうか?

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08 銀座 明治屋

そこで茶の好きな人は玉露など入れて、茶盆を傍に置いて茶を飲んでいても、相手が二段引きの鯛ですから、慣れてくればしずかに茶碗を下に置いて、そうして釣っていられる。酒の好きな人は潮間などは酒を飲みながらも釣る。多く夏の釣でありますから、泡盛だとか、柳蔭などというものが喜ばれたもので、置水屋ほど大きいものではありませんが上下箱というのに茶器酒器、食器も具えられ、ちょっとした下物、そんなものも仕込まれてあるような訳です。

『幻談』より

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作者紹介

幸田露伴

1867年(慶応3年)生まれ。下級武士の父の元に生まれ、独学で勉学に励み北海道で就職をした後、東京に戻り作家となった。『五重塔』『運命』などの作品を発表し、彼が活躍した時代は作家の尾崎紅葉と共に「紅露時代」と呼ばれ、明治時代の文学に大きな影響を与えた。

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